2009年5月2日土曜日

近頃の猫ちゃんの病気編 その1


ちょっと久しぶりのブログになってしまいました.

これからまた色々と更新していきますのでヨロシクお願いします!!

今回から様々な病気についてお話していきたいと思います.
第1回は,近頃の猫ちゃんの病気編 その1です.

最近,当院に来院される猫ちゃんの病気で,泌尿器(特におしっこの問題)を
患うケースが増えています.
猫ちゃんの泌尿器疾患といえば,腎臓病,膀胱炎,膀胱結石,尿石症など
いろんな病気がありますが,やはり皆さんがよく経験されるのは,
尿が出にくい,排尿に時間がかかる,尿をちょっとしかしないのに
何度も何度もトイレに通う,やっと出た尿が赤い,
排尿中に唸り声をあげる・・・などのいわゆる「おしっこの問題」
ではないでしょうか.
特に冬場から春先にかけての季節の変わり目に,
この「おしっこの問題」はよく起こる傾向にあるようですね.
このブログをお読みいただいている猫ちゃんのご家族の皆様は
いかがでしょうか?
ご経験はおありですか?(うなずいてらっしゃいますね)
これら猫の「おしっこの問題」は,「猫下部泌尿器疾患」と呼ばれ,
英名のアルファベットの頭文字をとって「FLUTD」とも呼ばれます.
ちょっと昔までは,この病気といえば膀胱結石や尿石症でしたが,
現在は,猫ちゃんの食事管理の進歩により“石”関連のものは
以前に比べてずいぶんと減ってきました.
にもかかわらず,依然としてこの病気はなくなることもなく,
いつも猫ちゃんの病気の上位にランキングされます.
不思議なことですよねぇ.
この病気がなくならない原因として,
特定されたウイルス(ヘルペスウイルスやカリシウイルスなど)の感染
によるものや膀胱のグリコサミノグリカン層の問題など
様々な原因が考えられています.
また,複数の猫ちゃんがお家にいる場合は,トイレそのものの問題が
この病気の原因になることもあります.
もしかしたら,猫ちゃんにとっては何か宿命的な?病気なのかもしれませんね.
病気の程度は,自然に治る軽いものから命にかかわる重たいものまで
様々で,特に男の子の尿道閉塞(おしっこが詰まってしまう)は命取り
になりますので要注意です.
おしっこを出したくても出ない,
何度もトイレに行くのにおしっこが出ていない・・・
などの症状が見られたら,とにもかくにも病院へご来院ください.
(夜中の何時であろうとも,緊急事態です!!)
閉塞でなければひと安心,
もし閉塞ならすぐに管を通して閉塞を解除しなければなりません.
治療方法は,内科的なものから外科的なものまで色々選択され,
その時の状態によって決められます.
尿道閉塞はとても単純な病気ですが,
閉塞状態が2日以上続けば死に直面する状態に
なりますので,これだけは注意してくださいね.
こんな病気で絶対に命をなくしてはいけませんよ.
病院からのお願いです!

以上,猫ちゃんの病気編 その1でした.
まだまだその2,その3が続きますのでご期待ください!!

JOY動物病院では行った検査結果をご説明の後
お渡しすることはもちろん,写真のような病気の説明文書を
お渡ししております.
動物たちの病気の治療にはご家族皆様の理解が不可欠です.
ぜひお役立てください★☆★☆

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