2011年3月16日水曜日

動物たちのご家族の方々へ-東日本大震災-

3月11日(金)に発生した東日本大震災により,多くの尊い命が失われたことに深い哀悼の意を捧げます.また,同時に被災されました多くの方々に心よりお見舞い申し上げます.

皆様のところでは大丈夫でしたでしょうか?
東京でも相当の揺れで本当に大変でしたね.
被災地の状況が詳しく判明して行くにつれて,余りの惨状に言葉もありませんが,是非希望を捨てずに頑張ってほしいと思います.

さて,震災が起きた後から,皆さんもテレビや新聞,ラジオ,インターネット,メール,ツィッターなどなどから様々な情報を耳にして目にしてこられたと思います.
悪質なチェーンメールや風評により東京では軽い(もしかしたら重い)パニックに陥っています.
現在のような情報が氾濫する時代では,短期間にしかも簡単に集団心理が暴走してしまいます.
自分は普段は冷静沈着なほうであると思っていても,今の不安を煽るだけのテレビやインターネット情報を目にすると,簡単に惑わされ集団ヒステリックなパニック状態に陥ってしまうのです.
特にテレビ報道の不確定な情報は,正直聞き流した方が無難です.
国民をこれだけ不安にさせて集団催眠にかけているのですから,むしろ悪質とも言えるのではないでしょうか.

皆さん,被災地の方々は東京とは全く比較にならない状況で毎日一生懸命頑張っておられます.また,被災地でそれこそ命がけで懸命に復興作業をされている方がたくさんおられます.
そういう方たちの足を東京で引っ張るような行為(ガソリンや生活用品などの買いだめなどなど)は,なんとしても防ぎましょう!

以下に参考になる情報がありますので紹介いたしますね.
「遠くからでもできること,すべきでないこと,被災地の人々に迷惑をかけず助けとなるための行動法まとめ」というものです.
アドレスは,http://gigazine.net/news/20110312_how_to_help_your_loved_ones_from_afar/
です.
あくまで参考ですが,ご覧いただければと思います.

皆さんの中にも今すぐにでも被災地に行って何かをしたいと思っている方がいると思います.
また,行けないにしても色んなものを被災地に送りたいと思っている方も多いと思います.
しかし,災害が起きて間もない今では,このような行為が実は大変迷惑になってしまします.
尊い善意がかえって迷惑や混乱を招いてしまうのです.
このことについても上記のサイトに詳しく記載されていますので,参考にしてください.
今は,この東京にいても出来ることから始めて行きましょう!!
それこそ,節電,買いだめをしない,そして,義援金の募金をするなどから始めることがいいと思います.

さて,それから皆さんの大きな関心事として,被災地のワンちゃん,ネコちゃんなどへの救済はどうなっているのかという問題があります.
現在,日本獣医師会や日本動物愛護協会,日本動物福祉協会,日本愛玩動物協会の協力で「緊急災害時動物救援本部」が立ち上がりました.
日本動物愛護協会のホームページに緊急災害時動物救援本部の活動として,義援金の募集をしております.
http://jspca.or.jp/cgi-bin/jspca/news_disp.cgi?52
この義援金は,宮城県,仙台市,盛岡市に確保された動物救援物資の拠点から,ペットフード・ペット用品の輸送の手配を行なったり,それぞれの拠点から県内・市内の必要な場所に配布することなどに使われます.また,今後,被災地の獣医師会,自治体とも連携を取りながら,被災動物の保護を支援を行っていく予定です.
当院にもこの義援金の募金箱が置かれていますので,皆さんの善意をお願いいたします.

最後に,福島の原子力発電所で起きている事故についても皆さん大変不安に思っていらっしゃると思います.
現在,現地で懸命の作業を行っていただいており,状況が刻々と変化するので明確なことは言えませんが,現時点の状況では東京はまだまだ全然安心だと思います..
この情報もテレビ報道では,国民を意図的にパニックへ誘導しているとしか思えないほどひどい報道の仕方ですね.(まるで,バラエティドラマでも作っているのかという感じです)
通常の放射線の10倍とか20倍とか言われても,一般の人には全く理解できませんし,何マイクロシーベルトだ何ミリシーベルトだって言われて理解できる方が何人いるのかってことですよね.
そんなことより,実際問題どうなんだということですよね.
例えば,皆さんが健康診断で行う胃のレントゲン検査による被ばく量は0.6mSv(ミリシーベルト)で,CT検査の被ばく量は6.9mSvです.
3月15日の北関東での測定値は0.005mSv以下ですから,人も動物たちも全く問題ありません.
第1原発正門でも1時間当たり0.59mSvだったそうです.
また,テレビでよくロシアのチェルノブイリ原発事故と今回の事故をあたかも同様であるかのごとく報道していますが,これも全く違います.
チェルノブイリ原発事故は,原子炉が完全にメルトダウンしたのに,手を付けずに何週間も燃え続けた事故です.チェルノブイリの場合,事故から何年も後まで現地の食料や水に含まれた放射能は一切モニタリングしなかったばかりか,危険性についての情報も全く知らせずに汚された食品,麦,牛乳や水などを食べ続けた現地の人々が病気に なってしまった,人類史上最低の事故です.
事実が完全に隠蔽されたチェルノブイリの事故に比べて,今回の福島原発事故は複数の独立した団体によりモニタリングされつづけ,それを日本政府が発表しているので,放射能のレベルに関しての情報は大変的確であるといえます.
だからこそ,公開されている情報を分かりやすく明確に理解できるように努めなければならないですよね.
決死の覚悟で不眠不休で懸命に作業をしていただいている現場の作業員や消防の方々,自衛隊の方々をもっとみんなで応援しましょうよ!!
そして,無事にこの事故が終息できるように,みんなで祈りましょう.

これから,被災地の復興に向けて多くの力が結集して行くと思います.
日本人は今までも多くの災害に立ち向かい,そして,復興してきました.
被災地の方々へエールを送り続けて,今,東京にいる私たちが出来ることを精一杯行って行きましょう.
そして,また,被災地の方々が大切な家族の一員である愛するワンちゃん,ネコちゃんたちと一日も早く一緒に暮らせる日がきますようにみんなで頑張りましょう!

4 件のコメント:

  1. 今回の未曽有の災害に際し本当に言葉もありません。
    私たちにできることは何か?!

    九鬼先生がおしゃっているように、それは節電と義援金をおくることが一番だと思ってます。

    そして買いだめにはしらないことです。
    この機会に家にある食料を整理してたべようと思ってます。

    むやみに現地に行かないこともしかりです。

    私たちにできることから始めます。
    先生たちも頑張ってください。

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  2. このブログを読んで、お散歩など安心して外出できるようになりました。

    毎日次から次へ多くの報道があり、都内も大混乱するのはわかるのですが、買占め行為により、赤ちゃんのミルクおむつも、このあたりでは品切れ状態です。。

    被災地のわんちゃんたちがどうかどうかこれ以上苦しむことのないように願います。

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  3. 高橋 久美子2011年3月20日 18:00

    九鬼先生、適切な情報ありがとうございます。
    あまりにも、悲惨すぎる光景を連日報道され、気ばかりが焦り、何をどうしたら良いのか、何が正しいのか…

    被災された方々にも、私と同じように家族として大切にしていたペットが居たでしょう!

    どうか、一人(一匹)でも多くの方々が、心に希望を見つけられる日が、早く訪れますように。
    今、出来る事!!
    院長先生、晶子先生もお体大切にしてくださいね。

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  4. 今回の災害で多くの尊い命が失われた事に心から哀悼の意を捧げます。
    この様な日が来るとは・・ 予想や予行訓練はしていても誰もが現実に直面し戸惑う日々。
    九鬼先生のおっしゃる通り「一人一人が今自分に何が出来るか」を冷静に考える時だと思います。
    日頃私達を癒してくれる大切な家族・仲間である動物に出来る限りの支援をしたいと子供達と考えています。
    全ての命にまた暖かい光が照らします様お祈りし
    皆で心を添えていきたいです。

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